新そば種蒔き中のそば畑

新そばの種蒔き:真夏の畑仕事とその情熱

「淡い緑色が強くなり、味も緑をイメージするような青みを感じるフレッシュな味わい」そんな新そばの季節が近づいてきました!

8月半ば頃から始めた種蒔きですが、9月15日をもちまして無事種蒔き作業を終えることができました。そこそこ広い面積で作っていますから、一度に全部の畑の収穫をすることができません。そのため、収穫の日程を考えながら、少しずつ日をずらして種を蒔いていきます。収穫は10月中旬から11月中旬でお店で「新そば」を使うようになるのは12月頃です。今年もおいしい新そばを提供できるように努力しています。

新そばは真夏の闘い

種蒔き前には、順に畑の雑草刈り・施肥・耕起の工程があります。ですから、そば栽培に向けての本格的な作業は8月初めからになります。この時期は店も繁忙期ですし、今年はスタッフが不足気味でしたので例年になくキツいものとなりました。店の営業が終わる頃にはすでに疲れ果て、畑仕事へと出かけるのが辛くて仕方ない時もありました。

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作業にはトラクターを使います。先にもご紹介しましたが、それぞれの作業に応じて、トラクター後部の作業機を、草刈機・肥料散布機・耕起用ロータリー、と付け替えて行います。ちなみに、これまで少しずつ機材を揃えることができたので、以前と比べて作業効率が上がり、手作業も減ったため随分と楽になりました。以前の作業を思い出す度に、よくあんなことやってたよな、と自分でも感心します。
さて私のトラクターは、オープンカータイプではなく、ガラス張りの運転席がついています。悪臭を伴う堆肥や土埃にまみれることもなく、暑い寒いにも関係なく快適に作業できます。しかし、これはエアコンがちゃんと機能すればの話です。

障害を乗り越える、お客様のために

なんと今年は、施肥作業の途中から頼みの綱のエアコンが故障しまして、心身はおろか魂までも壊れそうになるくらい厳しいものとなりました。
トラクターには、車のように開く窓はなく、風を取り込むにはドアを開け放すしかありません。しかし、耕起作業のスピードは歩くよりゆっくりですから、走行風は期待できません。また、自然の風も風上に向いている時だけしか入りません。しかし、埃だけはガッツリ入ってきます。吹き出す汗と埃にまみれ、さらに直射日光にもさらされるという過酷な状況です。
長時間に渡りそんな状況に身を置いていますと、暑さを通り越して今度は寒気を感じて来ます。水分だけは大量に補給していましたが、あの時は少し危険な状況だったと思います。作業中、何度今日はもう止めようと思ったことか。果ては、来年から蕎麦作るの止めよう、と思ったり…。
当然、修理の依頼はしましたが、部品の調達や修理屋さんのスケジュールもあり、すぐには直せないとのことでした。種を蒔ける時期にも限度がありますし、天気や店の営業など併せ考えますと途中で止めたら蕎麦が作れなくなってしまいます。結局、故障したまま続けるしかありませんでした。

何事も最初から最後までトラブルフリーでというわけにはいきませんが、こうしてどうにか種蒔きを終えられたのは、私の作る蕎麦を喜んでくれるたくさんの人が居てくださるおかげです。お客さんの笑顔を思い浮かべることで、気持ちを奮い立たせることができました。熱中症になることもなく、期間内に蒔き終えられたことを嬉しく思います。今は無事に収穫時期を迎えられることを祈るばかりです。今日もありがとうございます。

原点:そば栽培を始めた理由

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