かき揚げと卵の温かい蕎麦

思い出の味、私の蕎麦道

先日、高速を走ってSAの食堂に立ち寄りました。メニューに、昔よく食べた懐かしのそばを見つけたので、久しぶりに食べることにしました。かき揚げと卵の乗った温かいそばです。俗に言う「天玉そば」です。暫くぶりに食べる天玉そばを味わっていましたら、しばらく忘れていた味を思い出しました。

伝説の本牧埠頭の屋台

ご存知の方も少なくないと思いますが、私の前職はトラック運転手です。
ある時期から、仕事の受け持ちの関係で毎日のように横浜の本牧埠頭というところへ行くようになり、そこで運命の出会いをしたわけです。それは、老夫婦が営む屋台です。その屋台のそばは、最初ちょっと甘いかな?と感じたつゆでしたが、食べ慣れるともう美味しくて美味しくて。
そこではいつも「天ぷらそば」と注文します。なぜなら、卵はいつもサービスでつけてくれたから頼まなくていいんです。笑
ただこの屋台、朝しかやってないのです。本牧埠頭へは毎日のように行ってましたが、朝行くことはそんなに多くなかったので、食べられる回数も限られていました。そんなわけで、私は朝早く本牧埠頭に行くとなると、そこのそばを食べるのが楽しみで仕方ありませんでした。
毎日5時半から営業をするその屋台は、私にとっていつでもそこにあるのが当たり前の存在でした。しかし、いつの日からかその屋台が来なくなってしまいました。何日も何日も居ない日を数え、どこか他所で営業されているのかとあちこち聞いて回りもしましたが、結局それきりです。今思えば、ご高齢を理由に廃業されたのかもしれません。

そば屋店主への道

蕎麦の出汁

以来何度あのそばを食べたいと思ったことか。振り返れば、もう20年近くも経ってしまっています。当時、私が蕎麦屋になるなどとは夢にも思いませんでしたが、なんの因果か今は蕎麦屋の店主です。思い通りにつゆの味が作れず悩んでいた時も、あの屋台のそばを思い出したものです。あのそばは美味かったなあ、また食べたいなあ、と。
今では、いろんな人が支えてくださったおかげで、自分でもそこそこ納得のいく味が出せるようになりました。訪れる多くのお客さんにも喜んでいただけることを心から嬉しく思います。思い返しますと、あの笑顔を絶やさない屋台の老夫婦からは、知らないうちに美味しいそばともてなしの心というとても大きなものを教えていただいていたようです。
私も食べた人の心に残るようなそばを作りたいものです。また「天玉そば」が食べたくなりました。今日は自分で作って食べようと思います。今日もありがとうございます。

<関連記事>そばつゆも一切妥協しない

パート、職人志望の方募集

只今、亮月ではスタッフ募集中です。
また、蕎麦屋の仕事を一から覚えたい職人志望の方も大歓迎です。

時間 9:00〜15:00と11:00〜15:00応相談 週2日からOKです。
時給1,000円 試用期間あり(950円)
興味のある方は、お電話またはLINEでお気軽にお問合せください。

目次

Blog

店主のブログ

CONTACT

PHONE

LOCATION

静岡県田方郡函南町丹那1196−6

ACCESS

JR熱海駅より車で約20分

JR函南駅より車で約10分

Copyright © ryogetsu2022 All Rights Reserved.