丹那の山の頂上から見た景色

体力と気力を支えるための、私なりの”休み方”

忙しさに追われる日々の中で、いつしか「体調を崩さないこと」が私にとって一番の課題となっています。過去の経験から、9月、12月、1月が要注意期間です。また、ここ数年は一度体調を崩すとものすごく長引く傾向にあります。40度に迫るような高熱が1週間も続きますとひたすら辛く、回復の希望も持てない苦しい日々です。あれはもう一種のトラウマで恐れすら感じるほど嫌な経験です。そんな経験を去年は1月と12月の2度もしてしまいました。ですから今年は、普段から疲労やストレスを溜めないようにと心がけています。

日常に埋もれがちな心の疲れ

そばの実を仕分けする店主鈴木

しかしながら、相変わらず毎日が忙しく、店が休みの日も普段できない仕事があれこれ待っています。畑仕事がある時は、普段の仕事に上乗せする形となって積み重なります。そうして、やることがどんどん増えるとイライラが募ります。そんな状態が続くと、誇りとやりがいのある仕事も辛く嫌な面ばかりに目がいくようになります。朝の目覚めは悪く、起きてもなかなか体が動かない。果ては行きたくない、と言った具合です。さらに今年は、ストレスを溜めてはいけない、体を休めなくてはいけない、という強い思いがこれまで以上に出てきて余計に苦しくなります。「なんとかしなければ」と思えば思うほど目指す方向とは逆の方に行っているように思えてきます。

そんな中でも去年までと少し違うのは「休みの日は、極力仕事をせずに休む」「疲労が溜まりすぎたと感じたら休む」をいくらか実践していることです。そのおかげで、以前のように疲れ果ててしまうことは減ったように感じます。しかし、極力身体を休めることに努めていましたが、残念ながら思うように疲れが取れません。疲れを取るにはまず睡眠と思って早寝をするのですが、途中で目が覚めたり眠りが浅かったりで質のいい睡眠ができません。更年期障害と言われればそれまでですが、よく眠れる時期もあるので、更年期障害だけではないように思えます。そこで思い当たるのは、心の疲れが取れていないからではないか、ということです。

心の疲れを取るとは、ストレスを解消することです。ストレス解消法は世間でもあれこれ言われていますが、これまで私は、そのどれも敬遠して来ました。とにかく、身体を休めたいし、趣味もやる時間がない、というのが主な理由です。しかし最近、今更ながら気づきました。やることが多いのは変えられないのなら、少ない休み時間の過ごし方や捉え方を変えるしかない、と。

「疲れるから何もしない」ではなく、ダラダラ過ごさないように何かをやる。少しでもいいから身体を動かしてみる。「休み時間が少ないから楽しめない」ではなくて、少ない休み時間は貴重なものとして楽しむ。日々の中にメリハリをつける、と言った具合です。

山の頂で得た小さな気づき

そしてある休日、思い切って車で2時間ほど走らせてある山へ行ってきました。ナビにも表示されないような狭い未舗装の道路に「日本にもまだこんな道があったんだ」と少しワクワクドキドキしながら目的地に辿り着きました。そこから山頂まで僅か15分ほどでしたが登ってみました。自分は今すごくいい時間を過ごしている、日常にはない貴重な経験をしている、と言い聞かせながら。
山頂に着くと、普段はあまり感じることがない爽やかな達成感と心地よい風を感じることができました。そしてこんなにまるで秘境を思わせるような山深い景色に感動してしまいました。

山頂までの道中では、これで少しは心の疲れが取れたかな、取れてたらいいな、取れてたら何日持つかな、などと思いを巡らせていましたが、おかげさまでいい気分転換ができたようです。その日の夜は心地よい疲れと共に深い眠りにつくことができました。
心が元気になれば体も元気になる。どうやら上手くいったようです。「心が疲れないようにどうしよう」などと心配しないで「疲れたらまた取ればいいんだ」と思えるようになりました。今日もありがとうございます。

<関連>そば農家とそば専門店としての難しさ

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